Japanische Klassiker mit Furigana
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いぼ
童話集 ごんぎつね|最後の胡弓ひき ほか十四編
Lesen Sie 童話集 ごんぎつね|最後の胡弓ひき ほか十四編 (いぼ) von Niimi Nankichi (新美 南吉) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.278 Zeichen · 30 Bildschirme
あしたは克巳が、町へ帰るという日の昼さがりには、三人でたらいをかついで裏山の絹池にいきました。絹池は、大きいというほどの池ではありませんが、底知れず深いのと、水がすんでいてつめたいのと、村から遠いのとで、村の子どもたちも、遊びにいかない池でした。三人は、その池をたらいにすがって、南から北に横ぎろうというのでした。
三人は南の堤防にたどりついてみますと、東、北、西の三方を山でかこまれた池は、それらの山と、まっ白な雲をうかべているばかりで、あたりには、人のけはいがまるでありません。三人はもう、すこしぶきみに感じました。しかし、せっかくここまでたらいをかついできて、水にはいりもせず帰っては、あまり、いくじのない話ではありませんか。三人は勇気を出して、はだかになりました。そして、土手の下のよしの中へ、おそるおそる、たらいをおろしてやりました。
たらいが、バチャンといいました。その音が、あたりの山一面に聞こえたろうと思われるほど、大きな音に聞こえました。たらいのところから、波の輪がひろがっていきました。見ていると、池のいちばんむこうのはしまでひろがっていって、そこの小松のかげが、ゆらりゆらりとゆれました。